私家版マスメディア〜logo26のシニアの生き方/老婆の念仏

何が出てくるやら、柳は風にお任せ日誌、偶然必然探求エッセイ

2015-04-01から1日間の記事一覧

鈴蘭とともに 2014年 たくさん詠った、のは確か

習字や絵をかきたいのに出来ないと母は嘆く 鈴蘭の巻 「都会から鄙への帰路 ーー 首都高い往く」東京の地下の深きにインフラの秘密の迷路作られてをりガックリと長い黒髪垂らしたる顔なきものの座しゐる車内都へと集まる栄華 揺れながら名も無きものら希望に…

桜とともに 2014年終活が心を占める

運の良い母だと思ったり可哀想だったり 桜の巻 「依然として破れ鍋に綴じ蓋」朝夕の不満だらけが不満にて自省すれどもぬるりとどぜうかく妻に疎まるるわけ何故作る吾を頼る夫天涯孤独なり吾が不満と隷属のわけ分析す地霊のごときマグマ危ふし夫の弱みついに…

菜の花とともに 2014年 チャレンジばかりはする

春の野の花を摘む、すぐにしおれる 菜の花の巻 「文句の多し」この不快胃酸逆流ならむとて半身起こしてい寝ればどつぼ斜めより世を眺めては歌でなしと失笑さるる変人にてそろすり減りし三年来のスニーカーまだ履けるかもと思ひてみつき祖母譲り外反母趾の遺…

侘助とともに 2014年残骸の山築き続ける

半刻の散歩、ひさしぶりの天然 侘助の巻 「春への愁い ーー 赤の波長」仕方なしかく夕暮れて雪原に赤の波長を受けて立つ春雨の庭の千草をあすは摘むセシウム少々含まむとても入選の歌を読み終ふきざはしを鬱二日分転がり落ち来共感とふ思考のパターンのレー…

冬の実とともに 2014年立春と大雪

体も脳も衰えるものだ 老いの道 冬の実の巻 「立春」春立つや寒波傾(なだ)るる西空のもやの帳(とばり)の月とふ裂き傷隣屋に実る黄のもの 冬鳥の活計(たつき)支ふる意図かは知らずまばらなる箏曲の会 究めたる人の爪音耳に飛びこむ何思ふ猫族なるや一日…

柚子とともに 2014年房総に3年過ぎて

2014年 92歳の母 回復して普通食 柚子の巻 「振り返る」母と居る正月吾に娘あり 銀髪整へ美しくする 吾が想ひなにかが世とはズレがちを「おっちょこちょい」と父の呼びたる年新た父娘(おやこ)並びて「春の海」奏せし図あり 振り袖延べて野の花の絵の…