2015-02-16から1日間の記事一覧
老母まだあり天然を夢む ヤマボウシの実の巻 「旅の空」物の理や海碧くして空蒼し 前線の雲上下に裂くも深きより隆起せる峰の先端を機窓に眺む 島国とふもの四国のみ雲に覆はれ山々のくぼむところにダム湖の光る半島に風車の並ぶ佐多岬 大分までは深き道なり…
母の絵の天然 オニユリの巻 「自意識」ふと知りぬ茫漠宇宙にわが脳のひとりなること 在るかの如く筍は土を破りて柔らかに十メートルへ整ひて待つ時来れば土より尖り双葉生る同じ螺旋の緑の解析 ==DNAの螺旋は生命の同じ基本 「刈られしもの」夕まぐれすす…
母の描いた天然 白百合の巻 「無頼の子ら」これの世の在るだに胸のふたがれて歩きつ見つつ低く嗚咽すまな裏にいがぐり頭ふたつあり一人を足してわが誉れとすわれもまた命育む者たるかわれを出でたる無頼の子らの 「末の子の許嫁」許されてあれ無為にただ平安…
昔、母の描いた天然 メジロと椿の巻 「母の心」 清浄の身体は燃えき翌日に骨温かく抱かれて行くおめでとう三十六の誕生日みんな一緒に随いてゆくからマイボーイ全速力で漕ぎ出して母の心は追ひかけてゆく「マボーイ」と彼も歌ふよ今にしてプレスリーを聴くそ…