私家版マスメディア〜logo26のシニアの生き方/老婆の念仏

何が出てくるやら、柳は風にお任せ日誌、偶然必然探求エッセイ

6万年前に我々ホモサピエンスとチンパンジーが別れたという話だが、その後の進化の道の中程に、例のルーシーが存在していた。それよりもっと前、エチオピアで発見されたのが(十年前に)アルディである。これも女性だ。

調査がやっとすんだのは十年後の最近のことである。
何しろ、半分も化石がそろわないので、ありとあらゆる新技術を駆使してその姿を3Dで再現するまでにこぎつけたのだ。

背は130センチくらい、額が狭い、歯には犬歯が目立たない。
骨盤の傾きから直立歩行、両腕は長い。
親指と人差し指でものをつかむようになっていない。
脚はO脚で、足は親指(第一拇指)と他の指が直角に開いていて、何かをはさむのに適しているが、歩くことはできた。
チンバンジーに見られる手の甲をついて歩くやり方はしない。


これまでサバンナで草原を見渡す為に、とか木にぶらさがるせいでとか、言われていた直立歩行の原因がサバンナとは関係ないらしいことになった。

つまり、当時のアフリカは木々が生い茂っていて、ジャングルだったのだ。

地面を歩くと枝などが落ちていて、それらにつまづかないような形の足であった。木に登って休んだり、見渡したりする為に手も足もものを掴み易い形であった。

犬歯が必要でなくなったことは、火の使用、武器の使用、協力体制を示唆している。


さて、現在どこだったか忘れたが、中東あたりで男性の化石が見つかりそうだ。まだ収集中だが、かなり困難を極めそうだと言う。しかもその化石はアルディよりもっと古いなぞのリングでありそうなのだ。

チンパンジーにいたる道筋から別れても、我々の祖先はかなり現世人類とは異なる風貌である。

ということは、現在の我々も進化の途中だということになる。前回の同じ結びになるが。