私家版マスメディア〜logo26のシニアの生き方/老婆の念仏

何が出てくるやら、柳は風にお任せ日誌、偶然必然探求エッセイ

町田康、川上未映子、UA、中島美嘉らの顔が似ていること

結局は、私家版マスメディアの一環と言うことになるけれども、
一年前の雑誌「文学界」を見つけたので、開いてみると、
芥川賞作家川上未映子と生物学の福岡先生との対談があった。
これにひかれて購入したものだろう。そしてすでに読んだらしい跡がある。

自然科学にはうといらしい川上女史だが、
最後には、なかなか哲学的な知識があるのだと思われた。(あとでわかったがこれももっともな話)


それから数日後、再放送らしい「情熱大陸」で
初めて500枚の長編を書くという川上女史のドキュメンタリーを見ることができた。

わたくし率イン歯ー、云々というとんでもないタイトルで物議をかもしたけれども、
社会的にその革新性が認められた女史が、
同じ系列と思われる町田康に、顔も経歴も似ているのに驚く。


で、その番組で、既にテーマも構成もできてはいるが、
手探りで表現の限界を試しているらしかった川上女史がこう言った。


たとえば、目の前のグラスに冷たい飲み物が入っていて、ガラスに水滴がびっしり白くついている。
それを見ると、すべてをそのまま全部書かざるを得なかった。
「でも書き上げてから、編集者と話して、それらをカットしてしまったのね」
と、女史は髪をかきあげながらそれでよかったらしい様子をみせた。


それから昨日、テレビからいい声で歌うのが聞こえた。
中島美嘉、かなと喜んで画面をみたところ、同じようにはだしで歌っていたが、
かなり容姿的に劣る(sorry)女性歌手がいた。
しかしおかしなことに、何となく町田康川上未映子、と中島美嘉との間に置いていい顔かたちである。
どうも変なのでしばらく眺めていた。UAという名前らしい。
何と、実験音楽のようなのだ。
ヴァイオリンなど使っているが、ドレミファの音階ではない。
かなり革新的だ。田舎の一軒家みたいなところで録音していた。


中島美嘉は少し別としても、彼らはメジャーになったアウトサイダーだ。
社会の中には彼らを追いかけるファンがいる。
一方、社会の中には、社会の枠と同質性を破る、という同じことをしながら
アウトサイダーのままでいる人数もある。
どれほどの人数なのかは分からない。
マイナーであっても、輝くとんぼ玉のごとく、
お互いのぎりぎりの光線を浴びせ合って決してその地盤を譲らない、
お互いの価値を認め合った人々の群れが存在するのだ。
そう、知っている自分がある。