私家版マスメディア〜logo26のシニアの生き方/老婆の念仏

何が出てくるやら、柳は風にお任せ日誌、偶然必然探求エッセイ

マスメディアの恩恵 NHK ワンダーワールド

logo262009-06-28

いわゆる、例のアメリカのスーパーマンニーチェのいう超人(ではないが)、の若い頃を描いた
いわゆるヤングスーパーマンというドラマがある。
彼の今は亡き父親の声が住まっているところ、北極のような氷原のとある洞窟。
そこは巨大な氷の柱が、円柱ではなく、6角形と言う感じの美しい柱が、一見雑多に折り重なっている。
これまで想像すらしたことないような圧倒的な氷の、直線と白い光りに満ちた美しい世界である。


恐らくこの場面は想像によって作られたのではない、と昨日思った。
2002年、USAの真ん中ほどのある州、地下300メートルの地底に
偶然見つかったのがそんな白い巨柱の世界である。
余りにそっくりであった。スーパーマンの父の声が住むあそこと。
しかし、こちらはマグマの熱の影響で、40度近い暑さ、100%の湿度、石膏が素材である。
一年に0、2ミリのスピードで成長する石膏の結晶。
30万年ほどかかった計算だと言う。


まだあるワンダーワールド。二つ目はペルー、3000メートル以上の高地に広がる塩の平原。
ものすごい広さで固い塩の平原がひろがっている。どこまでも水平に。
時々雨が降る。1センチくらい、そこに雨水がたまる。
それは広大な自然の鏡となる。
昼間、空は雲は、もうひとつ逆立ちして映る。青い空が上にも下にもある。
夜、星があるとどうなるか。
ただでさえ、満天の星空である。しかし、足元にも同じ星空が輝いている。
凄い。宇宙の真只中に立っているようだろう。


まだまだあるワンダーワールド。三つ目は冬富士。
あの異様な美しさを持つ富士山は、冬には人を寄せ付けない。
カメラでそこからの景色を撮影するのは、真の登山家でも命がけであると言う。
雪は、秒速50メートルの風によって吹き飛ばされ、固い凍った土にはアイゼンも役立たない。
たった3300メートルであるのに死の世界であるのだ。


おまけ。ワンダーワールドは人間社会。たとえばチェコスロバキアビロード革命
共産主義から、民主主義へ無血で移行した。
もちろん、ベルリンの壁崩壊、という事情も強く影響を与えたのだが。

しかし、その後、チェコスロバキアは分離する。これも「ビロード離婚」と呼ばれた。
隣国ユーゴスラヴィアでは、血みどろの内戦となっていたのに。
2国ともに、苦心の末、悲願のEU加盟を果たす。

(しかし、その影響は必ずしもプラスだけではなく、現在また苦境に立っている。
無理にワンダーワールドをくっつけたという感じではあるが。)