私家版マスメディア〜logo26のシニアの生き方/老婆の念仏

何が出てくるやら、柳は風にお任せ日誌、偶然必然探求エッセイ

世界を制した「日本的技術発想」志村幸雄著

logo262008-12-21

副題が、日本人が知らない日本の強み、とある。
サブプライム問題〜世界的不景気〜失業者問題という気の滅入る出来事が連鎖して以来、
つい悲観的になり、不安にかられがちな、何とかしなきゃ、と焦燥感にもかられる昨今,
マスメディアの為すべきことを、この本の紹介に見た感じをもった。


小型化、精密化したいという国民的傾向は、その国民の知らないところで良い働きをしている。
やがては苦境から這い上がり,また次の苦境も乗り越えるという希望をいくばくがもたせることも
重要な、かつ有効なマスメディアの働きであろう。


と,思って、希望の嬉しさに少々ほろり、としていたら、
山崎正和さんの対談が、ばっちり載っていた。
題して「世界を動かす大衆」
この人の書いたものを意識して読んだことがなかったが、社会の流れを俯瞰してくれる人であったらしい。
大衆も世界を動かす世の中になったからこそ、重い個々の責任、という副題がずっしりと太字で印字されている。


と思って,さらに毎日新聞をめくっていたら、寂聴さんの言葉がこれに反応したかのように、目に入った。
流転していく幸と不幸。「変」の中の希望、と言うタイトルである。
自身の父親の人生の流転をたとえにして、仏教の「無常」の教えを「常ならず」と読み取ってみせる。