私家版マスメディア〜logo26のシニアの生き方/老婆の念仏

何が出てくるやら、柳は風にお任せ日誌、偶然必然探求エッセイ

中島義道 「死」を哲学する 岩波書店

毎日曜日の仕事は、毎日新聞の書評欄と詩歌欄に目を通すこと。
今朝はまるで知っていたかのように、このタイトルに出会った。
いやしくも人間なら自分という意識を持っているが、(チンパンジーにもその萌芽はあるとしても)誰しも知っていること、いつかその日がくることを。
私のようにお気楽な人種は、うまいことその問題を回避している。欲にかまけているでもなく、桜の紅葉が美しいなどと言ってその時までを待っている、まあ、キレイに言えば。
時にはヒャーと感じることもある。
しかし目の前に老母がいて、まずはこの人をうまく死なせてやらなけりゃと順番待ちの心持ちでもあれば。


けっこうな数の人が、しかしこの問題に真剣に取り組んでいるらしい。それがわかって、心強い気がした。
この本は、それを哲学的な方法で考え尽くそうと努力している人の手になるものだ。それ以外の方法もあるのだろう。

小生の目下の悟りの境地を表現すれば

   けふわれはイメージを得つ命とは打ち上げ花火黒き宇宙に

ラフカディオハーンに確か似たようなシーンのある作品があったが。