私家版マスメディア〜logo26のシニアの生き方/老婆の念仏

何が出てくるやら、柳は風にお任せ日誌、偶然必然探求エッセイ

紛争解決を学ぶ学科があるらしい。内戦が終止したかどうかというスーダン

logo262009-04-25

32才のほっそりした日本人女性が、その功績をかわれてアフリカ、スーダンというところへ乗り込んで行く。
内戦という、恐ろしい事態,戦国時代のようなものか。


それが終わりつつあると言う時、武器が誰の手にも残っているという事実が残る。
つまり、子供、若者、老人を問わず、兵士、として闘っていたからだ。
どんなつてを使ってか、どんなコミュニケーションを取ってか、どんな約束をしてか
想像もつかないが、彼らから武器を返してもらう。秀吉も行ったあれだ。


しかしなお、あらゆる生活基盤が壊れれている。家も水も無い。
学校に行くことを望む若者が居るのだが、軍隊から離脱することが許されない。
絶望してやけになっている。いつも約束が守られなかったのだ。


その一人の若者のために、彼女は軍の准将に会いに行き、地元の軍隊に行き、警察に行く。
その警察署長が言う。
「軍隊から離れることは許されない。しかし軍務の後で学校に行くのは自由であり、禁止されない」


彼女はその若者に会って、(もう滞在期間のリミットがくる)急いで伝える。
不安そうに、疑い深げに見る若者。
「これからは私の問題ではなく、あなたの問題なのよ。人間には問題を解決する力があるから」
すとん、と言葉が、絶望の池の中へ落ちて、輪を描いたように、若者はすわり直し、笑った。
「そうだ、これからは僕の問題だ」


たった一人の若者の気持が変わった。
そこまでしかできないのだろう。
とりあえずは今日は出来るところ。